45歳から英語を学び直すにあたり、ひとつの指標としてTOEIC® L&Rにチャレンジすると心に決め、公式ページのサンプル問題や模擬試験に取り組んでみた結果、
ご多分に漏れず
・ひとたび「何言っているか分かんない」スパイラルにハマると、全然復帰できない。
・ひっかけ問題にことごとくひっかかる。
・問題とは関係ないところが気になってモタモタする。
という事実を突きつけられ、割としっかりめに出鼻をくじかれました。
でも、TOEIC®初心者の自己体験として、ちょっと知っておくと気楽になる点やつまづくポイント、今後実践してみたいと思った対策などの気づきもありました。
まずはリスニングパートのパート1 写真描写問題についてレポートします。
この記事はこんな人におすすめ
・TOEIC® L&Rテストを受けてみようかどうしようか悩んでいる
・TOEIC® L&Rのリスニングテスト パート1の流れや対策を知りたい
・TOEIC® L&Rのリスニングテスト パート1アナウンス内容を知りたい
・TOEIC® L&Rに挑戦しようとしているが難しくて早くも挫折しそう
TOEIC®テストの受験方法が気になるときはこちら
TOEIC® L&Rテスト リスニングパート パート1の構成と求められるスキル
TOEIC® L&Rテストはマークシートで解答を選択する方式のテストです。出題形式は毎回同じで、解答はすべて問題用紙とは別の解答用紙に記入します。テストは英文のみで構成されており、英文和訳・和文英訳といった設問はありません。
テスト全体の冒頭となるパート1「写真描写問題」は、全部で6問です。
全体の中での構成比は少ないですが、このパートで「あー!!訳が分からん!」となるか「なんとなく分かった」となるかは、その後のすべてのパートのモチベーションや集中力に関係すると思います。ですので、初心者はまずはこのパート1をしっかりクリアできる準備が大事です。
TOEIC® L&Rテスト パート1の内容
パート1 写真描写問題 6問
問題用紙に写真が印刷されており、この写真について4つの短い説明が放送される。説明が正しいものをひとつ選ぶ。4択からの選択。説明の放送は1度だけ。4つの説明は次々に放送される。
では、具体的に、どのような写真を見てどのような選択肢が流れるかというと・・・
例題の音声を聞く
※音声は公式ではありません。あくまで雰囲気をつかむという目的で聞いてみてください。
このように、パート1では、問題用紙に写真がぺローンと印刷されているだけで、文字情報は何もない中で4つの音声が流れます。そして、写真を正しく描写している解答をマークする、という流れになります。
読まれた英文の内容とその和訳を書き起こすと・・・
最後の選択肢 (D) が読み上げられた後、5秒後には次の問題の音声が流れます。
この例題の場合、解答は
d)Several books are piled up on the desk. 机の上にいくつかの本が積み重ねられています。
となります。
繰り返しになりますが、問題用紙にはオレンジ枠内の英文の印刷はなく、写真だけを見て4つの音声から解答を選ぶスタイルです。写真には複数のモノや人物が写っています。選択肢として流れる音声は、写真全体の内容を説明するものや、写真に写っている個々のモノ・人物の位置関係や状況などを説明するものです。
ここでのつまづきポイントは、
・だいたい(7割方)合っている描写に惑わされがち
・写真を見てパッと思いつくキーワードに惑わされがち
ということではないかと思います。
パッと下の写真を見たとき、まず目に入ってくるのは・・・
ノートパソコン、コーヒー、ノート、本、ペンのようなもの、ですよね。
それに対して、選択肢a)は、The notes are arranged next to the laptop.(ノートがノートパソコンの横に置かれています。)です。なんとなく「パソコンとノートがある」くらいの理解だと、写真とだいたい合っている描写になり惑わされがちです。ここで、next toが「横・となり」を意味すると分かっていれば、これは違うなと気づくことができます。また、laptopがノートパソコンのことだと分かるかどうかも大事かもしれません。noteのノートとノートパソコンがごっちゃになってしまうと、「訳わからん!」のスパイラルにようこそ・・・になってしまいます。
選択肢b)There’re some pencils on the desk.(机の上にいくつかの鉛筆があります。)も、だいたい合っています。机の上にペン的なものがある、これは日本語だったら正解です。しかし、英語には単数と複数を分けて考えるという日本人にはあまりにも不慣れなルールがあります。写真に1本しかペンが写っていないのに「some pencils」と聞こえたことで、この描写は不正解です。
1本だろうが5本だろうが、日本語だったらただのペンなのにーー!!!
難しいよー
選択肢c)The computer laboratory is being renovated.(コンピューター実験室は修理中です。)は、全然違うことを言っています。なので当然不正解です。しかし、パソコンが写っている写真に対して「computer コンピューター」という直球の単語が出てくる選択肢は(C)だけであるところがつまづきポイントになります。laboratoryやrenovatedなど、初心者には何言ってるか分からん、という聞き取りにくい単語と組み合わせられているところにも陰謀を感じます。なんか分からんけど、写真を見て最初に思いついたコンピューターってワードを言ってるし・・・と迷うのです。無念・・・。
正解となる選択肢d)Several books are piled up on the desk.(机の上にいくつかの本が積み重ねられています。)は、写真右手の本が積み重なっているところを描写しています。ポイントは、写真の中に本は複数あって、severalという複数を示すキーワードが使われていること。そして、be piled up(パイルドアップ)「積み重ねる」の表現を知っているかどうか、です。
piled upを知っていると、わりとすんなり正解が聞こえる例題ですが、知らないと他の選択肢も全部正しく聞こえてきてしまいます。
また、この写真では、コーヒーがわりと目立っている(と思う)にもかかわらず、選択肢ではコーヒーやコーヒーカップに関する説明がひとつもありません。
このように主役級に目立っていると感じるものが華麗にスルーされることも多いので、パート1ではその心構えをしておくことも大事だと思います。
もちろん、写真を見て描写パターンを想像することが何よりの基本であり大前提です。
写真の全体印象を華麗にスルーしている例題として、以下のようなものがありました。
この写真を見たら、イメージするのはどういう状況でしょう?
・男女がなにやらミーティングをしている
・人物は4人 男性2名、女性2名
・人物はテーブルを囲んでいる
・一人の女性はメモをとっている
・一人の男性はあごに手をあてている
というようなことを思い浮かべるのではないでしょうか?
しかし、この写真の描写の正解は
One woman is wearing a pair of glasses.(一人の女性は眼鏡をかけている。)
だったのです。
ぇぇえええええ!!!
この写真で、まさかのメガネ女子ピックアップなん?!
このように、想像していた内容と全く違う角度から描写される内容が正解であることがあります。大混乱です・・・。
ただ、このつまづきポイントは、「こういうパターンもある」と知っておくだけで、写真を観察する自分自身の見方を簡単に修正することができると思います。
TOEIC®の公式ページでサンプル問題が公開されています。まずはいろいろなパターンを体験してみると良いですね。
TOEIC® L&Rテスト リスニングパート パート1で求められるスキルをまとめると・・・
TOEIC® L&Rテスト リスニングパート パート1で求められるスキル
①写真の何を描写されるか想像する力
②メインで飛び込んでくる情報以外も把握するぞという心構え
③複数か単数かの聞き取り
④状態の正確な把握 となりか、上か、下か、など(ある程度語彙が必要=勉強が必要)
①・②・③は、スキルというより心構えさえあればリスニングの精度がかなり改善されると思います。いくつか例題に取り組んでいくと、写真をどういう切り口で説明してくるのかパターンが見えてきますし、単数と複数も意識して聞くだけで、だいぶ違うはずです。
④は正確な状況を把握するために、勉強=スキルアップが必要な部分だと思います。ある程度お決まりのフレーズを頭に入れておかないと正確な解答を導き出せません。例題で出てきたところでは、「next to」よこに・隣に、「be piled up」積み上げられているのようなフレーズの引き出しを増やしていく意識をもって勉強することが大事になりそうです。
TOEIC®テストの全体構成が気になるときはこちら
パート1で流れるアナウンスの内容を覚えておく
容赦なく、そしてとめどなく英語が流れていくリスニングパートは、ひとたび「何言っているか分かんない」という沼にハマると、次の問題もその次の問題も総崩れになって全然復帰できない、という恐怖体験に陥ることがあります。
初心者の私の場合、パート1やパート2のような短文のパートでも頭が真っ白になることも。。。
分からない問題が一定数あるのは仕方ないとして、次の問題は新たな気持ちで取り組むために、毎回の試験で必ず流れるアナウンスを覚えておくことをおすすめします。
TOEIC®テストのパート1の場合、テストの冒頭であることもありリスニングパート全体の説明・パート1の説明・パート1の例題の説明、という3種類のアナウンスが入ります。
以下のアナウンスを覚えておけば、スタート時の気楽さが格段にUPします。お決まりのアナウンスをうっすらと聞き流しながら、その時間を問題の写真を先読みする時間に使えるので、落ち着いてパート1に臨むことができます。
初心者にまずおすすめ
アナウンス内容を覚えること!
①リスニングパート全体のアナウンス
②パート1のアナウンス
③パート1の例題の説明
このあとすぐに、実際の問題の1問目が始まります。
このように、パート1が始まる前にお決まりのアナウンスが3種流れます。この内容を聞き流しつつパート1の6つの写真を眺めて心の準備をしておきましょう。ただ、初心者にとってこのアナウンスは意外とあっさり終わり、例題から本題までの間合いはほとんどありません。
上記の音声「Look at the picture marked No.1 in your test book.」が流れるときには、しっかり一問目の写真を見ている状況にしておくことが大事です。また、本題が始まり4パターンの写真描写が流れると、最後の選択肢 (D) が読み上げられてから、次の問題の音声が流れるまで約5秒しかありません。
先読みしようとしすぎるあまり目の前の問題に集中できないということにならないような心構えも大事だと思います。
どのような教材で対策するのがbetterか
TOEIC®テストの位置づけにより対策として何に取り組むかが変わってきます。
しかし学習目的やテストの位置づけがどうあるにせよ、定型のアナウンスに慣れたり問題の癖のようなものを体験したりする意味で、一度は公式問題集など、実際のテストに沿った流れを確かめられる「紙もの」に取り組むと安心感が出てくると思います。
特に大人の再学習の場合、近くに飲み物もスマホもない状態でマークシート式のテストなんていつぶりでしょう??
普段フリクション一択の私は、TOEIC®テストのためにシャープペンシルと消しゴムを購入したくらいです。
シャーペンで解答を塗りつぶすという本番環境を思い出すためにも紙の問題集は必須と思われます。
初心者は単純なことから慣れておくことをオススメしたいです
TOEIC®テスト公式問題集
公式問題集を使ってナレーションのスピード感や、次の問題が次々と流れる仕組みを体感しておくだけで心構えがだいぶ違います。公式問題集はけっこう高価なので、ますは古本屋さんで探してみてもいいかもしれません。
そのほか「正確に状況を把握するためのフレーズを学習する」ためのテキストとして、とても評判が良いのが通称「金フレ」です。こちらはお値段もお手頃で、諸先輩方も1冊を繰り返し活用しているようなので、私もこれから取り組んでみたいと思っています。
もちろんやる気と元気があればどんな教材でも学習の友として使えると思います。個人的に継続学習にチャレンジ中のスタディサプリENGLISHのビジネス英語コースも、TOEIC®テストの単語力強化やリスニングトレーニングとして活用しています。
私の場合は、全体の英語力あるいは英会話力UPを目指す中でのTOEIC®チャレンジという位置づけですが、もしTOEIC®のスコアアップをまず目標とする状況なら、やはりTOEIC®専用の教材やアプリを活用するほうが近道だと思います。
TOEIC®で頻出のシチュエーションや単語・問題の傾向に特化した学習の友を選んでみてください。スタディサプリもTOEIC®専用コースがありますので、無料体験で確認してみるのもおすすめです。
まとめ
初心者がTOEIC® L&Rテストにチャレンジするにあたり、冒頭のリスニングパート パート1でつまずくポイントと対策についてまとめてみました。
TOEIC® L&Rテスト リスニングパート パート1で求められるスキル
①写真の何を描写されるか想像する力
②メインで飛び込んでくる情報以外も把握するぞという心構え
③複数か単数かの聞き取り
④状態の正確な把握 となりか、上か、下か、など(ある程度語彙が必要)
TOEIC® L&Rテスト リスニングパート パート1 のつまづきポイント
・だいたい(7割方)合っている描写に惑わされがち
・写真を見てパッと思いつくキーワードに惑わされがち
・マゴマゴしていると次の問題が始まる(選択肢Dの音声から次の問題まで5秒)
初心者的にはオタオタしないための心構えをしておくだけで、結果がずいぶん変わってくると思います。
えいえいおー!