TOEIC®初心者の自己体験をもとに、リーディングパートの最初のセクションであるパート5(短文穴埋め問題)について、ちょっと知っておくと気楽になる点やつまづくポイント、今後実践してみたいと思った対策などの気づきをレポートします。
TOEIC® L&Rテストは、これまでの英語への関わり方や勉強法によって、パートごとに得意・不得意が出てきます。
私の場合は、仕事のバックグラウンドや海外ドラマ・映画を見るのが好きという趣味のおかげか、リスニングのほうがまあまあマシで、リーディングはおそろしくポンコツです。
特にパート5には苦戦しています。さてさて、それはどうしてか。今後どのように対策すべきか。出題パターンなどを理解しつつ取り組んでいければと思っています。
この記事はこんな人におすすめ
・TOEIC® L&Rテストを受けてみようかどうしようか悩んでいる
・TOEIC® L&Rのリスニングテスト パート5の内容を知りたい
・TOEIC® L&Rのリスニングテスト パート5の初心者向け対策を知りたい
・TOEIC® L&Rに挑戦しようとしているが難しくて早くも挫折しそう
TOEIC®テストの全体構成が気になるときはこちら
TOEIC® L&Rテスト リスニングパート パート5の構成と求められるスキル
TOEIC® L&Rテストはマークシートで解答を選択する方式のテストです。テストは英文のみで構成されており、英文和訳・和文英訳といった設問はありません。TOEIC® L&Rテストのリーディングパートは全体で100問の設問があり、時間は75分間です。
リスニングテスト45分が終わった後「ここから先はリーディング問題です、時間は75分間です、さあどうぞご自由に」というような音声アナウンスが流れたら、パート5・6・7のリーディングセクションに取り組む時間がスタートします。
どうぞご自由に、とは言われていないと思うけど、なんとなくそういう気分になってしまう。
リーディングセクションの最初にあるパート5「短文穴埋め問題」は、全30問です。
TOEIC® L&Rテスト パート5の内容
パート5 短文穴埋め問題 30問
テスト用紙に短い英文が印刷されており、その一部が下線の空欄( —– )になっている。
この空欄に入る適切な語句を選択する問題。選択肢は4択。
短文穴埋め問題の30問はリーディング全体100問の約1/3のボリュームとなり、それなりの構成比があります。
ただ、時間的にパート5でリーディングテスト75分の1/3=25分を消耗するわけにはいきません。リーディングセクションは、パート6・パート7(特にパート7)の読解にしっかり時間を費やすべし、とされているからです。
パート6・パート7の解答に必要な時間から逆算すると、このパート5の30問は10分~15位内に解答したいというのが、一般的な時間配分のようです。30問を10分で解答するとすれば、一問あたりに費やすことのできる時間はおよそ20秒。15分で解答するとすれば、一問あたり30秒で進める計算となります。
パート5に求められるスキルとしては、まずこのような時間配分に慣れていくということかもしれません。
い、忙しい!!
では、具体的にどのような問題が出題されるかというと・・・
パート5の問題サンプル その1
この例題の場合、解答は
A) effective
となります。
和訳は以下の通りです。
いろいろな印象があると思いますが、私の感想は・・・
・いやいやいや短文て! けっこう長いでしょー!
・わー、選択肢、めっちゃテストっぽい!
・知らん単語で大混乱
という、いかにもポンコツらしいものでした。
まず、内容を理解すべき短文の中に、 fare(運賃)、controversy (論争)などの曖昧な単語や全く知らない単語があることに慌ててしまう。さらに、選択肢の4択は、いずれも見たことあるようなビジュアルではありますが、パッと見て意味を引き出せるほどの能力はなく、、、
プロアクティブがニキビ予防以外に何の意味があるか分からん!
という役に立たない記憶しか引き出せないまま、誤った解答を選択するわけです。。。
さて、気を取り直して復習したところ、正解の effective は、「効果的な」という意味だけでなく、法律などが有効になるという意味があり、テストの頻出ワードということです。
このように、4つの似たような〇〇tiveから正解を選びなさい、ということはつまり、正解となる〇〇tiveの意味をしっかり理解しているか、あるいは正解ではない3つの〇〇tiveを理解しているか、どちらかでないと解答することはできません。
パート5では、当たり前に「ちゃんと正しい英語を知っているかどうかを問う問題」が出題されるわけです。
ですので、このパートでは、当たり前に、単語力・語彙力(フレーズや熟語)・文法力などが試されます。
ただ、上記の例題で、私は「controversy (論争)」という単語を知らずワタワタしましたが、実はこの例題の場合、この単語を知っていようが知っていまいが、effective の意味さえ理解していれば、前半の「The new train fare, which will be —– from November 1,」の部分だけで、空欄に入る単語が effective であることを導くことができます。
どれほど勉強しても知らない単語は出てくるものなので、未知の単語に遭遇した時にうまいこと読み飛ばして惑わされない、というスキルも求められるかもしれません。
TOEIC® L&Rテスト リーディング パート5で求められるスキル
①出題パターンを理解して素早く対応する力
目標:30問 10分 1問 20秒
②単語力
③語彙力
④文法力
⑤知らない単語を想像力で華麗にスルーする力
TOEIC®の公式ページでサンプル問題が公開されていますので、まずは出題のレベル感を体験してみると良いと思います。
TOEIC® L&Rテスト パート5の難しさと気楽さ
パート5で出題される短文穴埋め問題は、もしかしたら誰もが学生時代に覚えた(覚えようとした?)経験のあるお決まりのパターンなのかもしれません。しかし、その記憶をすっきりと忘れ去った大人にはとても厄介なパートです。
一般的に、TOEIC® L&Rテストはリスニングのパート3、パート4、リーディングでは長文読解のパート7が難しいとされているそうです。
ですが、大人の再学習視点で考えると、難易度が高いとされる3、4、7の内容は、ビジネスシーンや日常シーンで経験しているシチュエーションも多く、細かい英語が分からなくても想像力でカバーできる部分もあるように感じます。
一方、パート5の短文穴埋め問題は、まさに「知っているか」「知らないか」で正解・不正解が分かれる内容であり、ぼんやり全体の話は想像できるけれど、細かい文法や熟語(フレーズ)が抜け落ちている私のようなタイプには最も難しいパートと言えます。
前後の文脈があればなんとなく認識できる単語の意味についても、例題の〇〇tiveのように似た単語を4つ並べて「はいどうぞ」と言われると、実はどの単語もちゃんと覚えていない、という事実を突きつけられます。
また、内容の異なる短文(とはいえない程度のボリュームのある文章)を、20秒目安で次々に処理していかなくてはならないという点も難しく感じるポイントになっています。
私はパート5の練習問題で、全問不正解というアッパラパーな結果になったこともあります。・・・ドンマイ。
というわけで、英語のルールや単語・熟語を忘れ去った人が手ぶらで臨むと全く歯が立たないのがパート5の特徴と思われます。
一方で、パート5は勉強して英語のルールを思い出せば確実にできることが増えてくるパート、ということでもあります。
気楽さと言えるかどうかはさておき、できなかった=単に勉強が足りていなかったという率直な紐づけができることはある意味分かりやすいですし、取り組むべき課題も、素直に練習問題やフレーズ集をこなしていけばいいというパートです。
TOEIC® L&Rテスト パート5
・英語の知識量・勉強量がそのまま反映するパート
TOEIC® L&Rテスト パート5に臨む心構えと対策
さて、では当面の大きな壁と思われるパート5にどう立ち向かうべきか。
まず、時間配分について自分なりのペースとルールを持っておく、という心構えです。上述の通り、パート5に取り組む時間は10分~15分、と定めて、その時間内に何をできるかというトレーニングに取り組む必要があります。
パート5の出題傾向は、ざっくり3つのパターンがあり、4つの選択肢を確認すればどのパターンに属するかだいたい見分けることができます。
私は、①単語(語彙)、②品詞、③それ以外の文法、というカテゴリーに分けて認識しています。いずれにせよ何かしら出題傾向をパターン化してとらえておく、という心構えがあれば、全体として「未知との遭遇」の印象が少なくなり、慌てる頻度が激減します。
最も避けたいのは
未知との遭遇、からの、大混乱。
ほかにもいろいろなカテゴリー分けがあると思いますので、自分にしっくりくる分け方を採用すればよいと思います。
また、出題パターンごとに課題が可視化されて学習しやすくなってきます。
具体的に、3つのパターンの例題と対策は・・・
パターン① 単語(語彙)問題
単語を問われるパターン①の例題は、上述の「〇〇tive」という見た目が似ている単語が並んでいるパターンです。(解答は A) effective)
この例題では選択肢にならぶ4つの単語はバラバラです。しかし、これらの単語はいずれも「on — of」でセット使いされるパターンの単語たちです。この語呂の中で、短文のonとofの間に何を入れれば意味が通じるかを問われています。
解答は、C)behalf となります。
単語・語彙問題パターンでは、選択肢に似たようなビジュアル、全く違うビジュアルだが似たような意味、似たような語呂を持つ語句が並びます。
この出題パターンは、まさに単語や語句の意味を知っているかどうかが正解・不正解を分けるポイントになり、考えてどうにかなる問題ではありません。そして、なんと30問のうち30~40%の構成比を占めているようです。
これはもう、このくらいの重たい構成比で単語の知識を問われるということを認識して、あとは勉強あるのみです。
パターン② 品詞問題
このように選択肢に同じような単語の展開型=異なる品詞が並ぶパターンが品詞問題パターンです。品詞についてある程度理解していること、名詞句の前には形容詞、前置詞の前にあるのは名詞か動名詞、というような文法を理解していることが求められます。
例題の場合、 public transportation という名詞の前にくる品詞ということで、形容詞 D) reliable が正解となります。
この品詞問題パターンは、選択肢を見ればそれが品詞問題であることが分かりやすいのが特徴です。パート5のうち15%前後は品詞問題が出るというデータもありますので、かならず出てくる出題パターンと言えます。
さらに、仮に選択肢の単語の意味や本文全体の意味が分からなくても、–lyという単語は副詞、–ableは形容詞、など品詞のルールを理解した上で文法の知識があれば、その知識だけで短時間で解ける問題となります。
といっても、品詞や文法の知識がなければ途方にくれるパターンで、その知識を習得するには勉強あるのみですが・・・、基本ルールが頭に入ってくれば、サービス問題として活用できるので早いタイミングで対策して得意分野にしてしまえると良いですね!
思い出すしかない!
パターン③ その他の文法問題
その他の文法問題、というのは本当にザックリした分け方ですが、単語でも品詞でもない問題、というカテゴリーの出題です。例題のように関係代名詞を問う問題や、動詞の形(原型・–s・–ed・–ingなど)を問う問題、前置詞を問う問題などがあります。
前置詞や動詞の形を問う問題は、決まったルールに基づく「フレーズ」というパターンも多く、その場合はむしろパターン①の単語・語彙に近い出題になるかもしれません。
例題のように関係代名詞を問う問題の場合、文章全体を読み込まなくても前後の単語の関係だけで解答を導ける設問もあります。
couples —– children have left the nest.という文の構成から、正解は所有格のC) whose となります。
この「その他の文法問題」が、いろいろ細かく分かれつつ30問のうちの40%弱を占める、という構成比です。上述の通り、文法を問われていると見せかけて(?)、結局は決まったフレーズの構成を問われている、というパターンもあるので、結局のところ、パターン①単語・語彙問題が最も対策すべき内容になると思われます。
TOEIC® L&Rテスト パート5の心構え
・30問を10分~15分目標で解く時間管理。
・選択肢から3つの出題パターンを認識する。
・知らなきゃ解けない問題がほとんど。考えても仕方ない。
・知ってる自分になるために、頻出単語・文法を勉強すべし。
まとめ
TOEIC® L&Rテスト パート5の内容や出題傾向を突きつけられて、途方にくれてしまう大人は多い気がします。ですが、抜け落ちた文法や単語理解などを拾い集めた分だけ結果につながることを信じて取り組みたいところです。
TOEIC® L&Rテスト リーディングパート パート5で求められるスキル
①出題パターンを理解して素早く対応する力
目標:30問 10分 1問 20秒
②単語力
③語彙力
④文法力
⑤知らない単語を想像力で華麗にスルーする力
TOEIC® L&Rテスト リーディングパート パート5 のつまづきポイント
・想像力や考察力ではどうしようもない
・知ってる単語を駆使するスキルに頼っていた結果、単語力が広がっていない
・基礎文法が抜け落ちている
文法学習については、スタディサプリイングリッシュのビジネスコース基礎文法の講座(ビジネス英会話コース 通常プラン
また、単語・フレーズ学習では評判の良い「金のフレーズ」に取り組んでみようと思います。
巷ではこのパートは「結果が出やすいパート」として位置づけられていることを励みに頑張ります。
えいえいおー!
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